こんにちは!
ペイトリオッツからフリーエージェントとなっていたRBレギャレット・ブラントが
イーグルスと1年契約を結びました!
なんてことはない契約に見えますが、これにはペイトリオッツの深〜〜い戦略が張り巡らされていました。
2016年のレギャレット・ブラント
昨年のブラントはめちゃくちゃ活躍しました。
シーズン1,161ラッシングヤード、
ラッシングタッチダウンが18回!
ラッシングタッチダウン数はリーグ1位です!
ゴリゴリのパワーランナーで、ゴール前はブラントに持たせとけば間違いないです。
もともと1年契約だったようですが、これだけいい選手を手放すのは勿体無いですね。
ブラント放出に潜むペイトリオッツの戦略
ここからが本題です。
ペイトリオッツがブラントと契約延長をしない理由は、
30歳になったからでも、給料が高いからでも、スーパーボウルでファンブルしたからでもありません。w
それはズバリ、ブラントは「テンダー」という制度でフリーエージェントになったからです。
テンダーってなんだー?
と背筋も凍るような寒い親父ギャグを思いついた方も多いんじゃないかと思いますが、あまり馴染みのない言葉ですね。
NFLでいうテンダーとは、制限付きフリーエージェントのことです。
正直、僕も細かいところまでわかりませんが、
選手をテンダーに出すと、その選手が他のチームと契約するしないに関わらず、放出したチームに何かしらの利益が入ります。
今回のケースでは、
・もしブラントがどこのチームとも契約できなかった場合
→ペイトリオッツはブラントと再契約し、110〜200万ドルをチームは貰える
・もしブラントが他のチームと契約できた場合
→ペイトリオッツは契約先のチームからドラフト4巡と5巡指名権を獲得
テンダーは3年以上チームに所属した選手にしか行使できないようで、
ブラントはちょうどペイトリオッツでの生活が3年経ったのでテンダーの対象になれました。
ペイトリオッツとしては、またブラントと契約しても全然問題ないし、契約できなくてもドラフト指名権を得られるってことで良いことづくしだったわけですね。
まだあるテンダーに隠れたペイトリオッツの戦略
テンダーでブラントを放出した理由がこれだけだと、
ただペイトリオッツがルールに詳しかったのねって話になりますが、w
当然これだけが理由なはずがなく、隠れたもう1つの戦略があります。
ブラントは1年契約でしたので、フリーの身になったブラントはオークションにかけられるように各チームと交渉できます。
ペイトリオッツが再契約をしたくてもオークションの中で価格が上がってしまうかもしれません。
そこまで高いお金を払ってまで獲得すべきかって問題もありますし、
なにより同じAFCのレイブンズがブラント獲得に非常に乗り気なのが大問題でした。
レイブンズにブラントが加入してしまうと、
ペイトリオッツとレイブンズは同じAFCのチーム同士なので、
スーパーボウルに行く前にブラント擁するレイブンズと戦うことになりかねません。
一方で、レイブンズはドラフト指名権を手放せるほどチーム運営に余裕がない現状。
そこでペイトリオッツは、テンダーでブラントを放出することでレイブンズによるブラント獲得を防いだのです。
しかも、移籍先のイーグルスはNFCです。
考えますねー!
ペイトリオッツはこういうところが上手すぎるし、このしたたかさが常勝軍団たる所以ですね。
まとめ
というわけでまとめると、
テンダーでブラントを放出することで、
・契約先があってもなくてもペイトリオッツには利益が入る
・ブラントのレイブンズ移籍を阻止
という2つの利点があったわけですね。
ただの選手移籍のニュースにこれだけ戦略を込めているペイトリオッツ、流石です。